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2005.05.04

歴史学と外交(つづき)

こちらからトラックバックをいただいたのを機に。
新聞で見落としていたのか、3月の時点で日韓歴史共同研究委員会の問題は、結局「失敗」に終わる形となっていたようですね。感想はこちらとほぼ同感なんですが、国家の利益を第一義にする場で、ましてや国家が「監視」する場で、まともな学問的やりとりなぞはじめからできるはずがない。むしろ、そういう呪縛から自由なところで、有益な学問的交流が保証されるのが実態ともいえる。歴史学というのは、国家を監視し、国家に警告する性格を持つ学問であるとも言えるわけだし。
日韓の研究者の間で、見解が分かれている論点は確かにある。中世史でいえば倭寇の問題。要するに現在の国家観念から、「倭寇は実はどの“国籍”の人間が加わっていたか」という点で、意見の対立があるのは確かで、この場合、前期倭寇の場合は韓国側、後期倭寇の場合は中国側に、「倭寇は100%日本人である」と思いたいという感情が一定度見られる。
だが、学術的には既に長年の議論を積み重ねた結果でもあるので、その食い違いを性急に糺そうとすることに何も意味はない。結果として「両論併記」で終わらざるを得ないのは当然といえる。その点政府は、学問の蓄積を理解しているように思えない。一朝一夕で、「状況」に応じて、結論がコロコロ変わるような学問などこの世に存在するのだろうか。

憲法記念日だったので憲法改正の話でも書こうかと思ったけど、テレビや新聞での批判とほとんど感想が同じだったのでやめに。一言でいえば、憲法は国家が国民を規制するものではなく、国民が国家を規制するものであるという原則を政府も国民も忘れないで欲しい、と思う。

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2002年以来、日韓両政府がすすめてきた「日韓歴史共同研究委員会」は最終報告書を提出。近現代史の分野では、両論併記に終わったとのこと。 報告書は近く公表されると... [続きを読む]

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