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2006年7月

2006.07.31

蓋然性への恐怖

蓋然性について以前ちょっと触れたことがありますが(参照)、私はどうもこの蓋然性の活用が下手ではないか、と思うようになってきました。以前の記事では言及した書籍について、蓋然性をやや否定的に見ているのではないかと批判的な感想を述べましたが、私自身その立場に固執しているような気がしているわけです。

歴史学の論証手法は、言うまでもなく史料解釈及び史料批判による「実証」です。虚心に史料に当たり、史料に基づいて論証すべきであるということは、歴史学徒であれば基礎の基礎として叩き込まれます。もちろんそれは大原則なんですが、しかしそのことによって、「史料に無いことは書けない」という命題が正になるわけではないように思えるわけでして、そこらへんのことを理解はしていても踏み出せない一線になっているのではないか、と。

とある方にかつて「ずいぶん禁欲的だ」と言われたこともありますが、この意味するところは一つにその辺のことを指しているのでしょう(もう一つは、なるべく先行研究批判を避けようとする性格的問題か)。「この史料からこういうことが言える」という組み立て方ではなく、「この史料でここまで言えるのかなぁ」というネガティブな思考に支配されていて、どうしても窮屈さを感じてしまいます。
これが私の文章に、如実に弊害をもたらしていることを自覚しはじめました。要するに先行研究のパッチワークをやってるだけで、オリジナルな「論」が無いんですね(笑)。史料を探して知られていなかったことを明らかにした点は褒められるんですが、でも「論」がないよね…っていう評価になりがちなようです。

このもやもやを打破するには、「空論」の批判を怖がらずに、思い切って多少無理なことも言ってしまえ(そして言葉が悪いですが先行研究もボロクソに言ってしまえ)ってことなんでしょう。もちろん本当の空論じゃダメなわけで、そこで蓋然性という物差しを正しく利用する必要が出てきます。しかし私の持つその物差しは、ほかの人の物差しより長すぎやしないだろうか。大丈夫だろうか。うーむ。

2006.07.28

打ちひしがれ

メシも食わずにひたすら原稿を書いていると。

ずっと「おっ、この史料誰も使ってないやん。やった。」って思っていた史料が、実は既に使われていたことが今しがた判明。がーん。
少し視点は違うし、先行研究があることに配慮すれば、別に使ってもいいとは思うけど…。
かなりへこむ。
…。今日の予定をキャンセルしようかと思ったけど、やっぱ行くことにします。

そんなこんなで?、ここへの書き込みは時折博論の鬱憤晴らしモードになります(笑)。

2006.07.26

浴びるように

ごく一部への事務連絡で恐縮ですが…。

ここ数日は酒量激増で少々お疲れです。

そろそろ原稿のペースを上げないとかなりやばい事態になってきましたので、多少は予定をキャンセルする方針で行こうかと思い始めています。

2006.07.25

無念を知る

東京大学大学院の川勝守生さんの訃を知る。
二ヶ月ほど前にお亡くなりになったとのことで、まさかという思い。

私がお会いしたのは一度だけだが、二年前だっただろうか。とある調査で(某アネハ物件に)同宿した際、缶ビールを片手に関西のAさんと三人でいろいろ語り合ったことが思い出される。Aさんの熱い学界批判に対し、屈託のない笑顔を絶やさず、物腰柔らかに反応されていた様子が今も目に浮かぶ。詳しい内容はさすがに忘れたけど、「若手」の活性化のためになんらかのアクションを起こすべきとの、やや若気の至り的な議論に乗っていろんな会話を交わした。お住まいが同じ沿線だったこともあって、その関係でたわいもない話をした記憶も残る。

その後同じ東京にいながら、私は中世、氏は近世と専門が異なることもあり、お会いすることもないまま時が過ぎていたが、まさかの事態に無常の念を抱くほかない。まだ33歳の若さで、博論を提出される目前だったとか。無念ははかりしれず、ただただご冥福をお祈りします。

私の力ではあの時交わした議論を実現することはできないと思います。でも、命あることをただただ歓びとして、逃避せず向き合いたいと思います。

2006.07.22

最近の釣果

最近は神保町に行くと結構古本屋を見て回るようになっています。以前に比べて今は金銭的に多少余裕があるのが一番の理由ですが、それより、そう思えるという精神的余裕の方が大きいですね。実際に買う本はそんなに高いものでもなく、基本的に掘り出し物狙いですし。
そんなこんなで、最近の入手本。

『七十一番職人歌合・新撰狂歌集・古今夷曲集』(新日本古典文学大系61、岩波書店、1993年)1500円
宮川満『太閤検地論第II部』(御茶の水書房、1957年)1000円
鈴木良一『大乗院寺社雑事記-ある門閥僧侶の没落の記録』(そしえて、1983年)5000円

特に最後の一冊、高くて手が出ないと以前書きましたが(参照)、ついに入手しました。善哉々々。
試しにまたアマゾンへのリンクを貼ってみます…が、なんと最初の本、600円ですか(書いている現在)。へこむ。

結局今年も夏休みあります

この一週間はいろんなことがありましたが、とにかくよく飲んだなぁという感想だけが残ったというか(笑)。先週とは打って変わって涼しかったのが助かりました。
来週も結構予定が詰まってますが、8月に入ると自分の仕事に専念できそうです、いや、せねばならない、というべきか。この半月ほどかけて書いていた原稿が一つのヤマだったので、それを越えて少し余裕が得られそうです。といって安心しているとすぐ危なくなってしまいますが。

というわけで、今年の夏休み中の業界イベント(サマーセミナーとか)は、一切断念ということになります。特にサマーセミナーは、本当は行くべきではあるんですが…。ここで謝っても仕方のないことですが、ともあれすみませんです。

2006.07.21

歴史学の出る幕は無いのか

話題にした時点で既に思惑にはまっているんでしょうけど、にわかに沸騰している靖国神社のA級戦犯合祀に対する昭和天皇の発言問題ですが、既に指摘もあるように、該当箇所のメモは後から手帳に貼り付けた線が濃厚のようで、もうちょっと綿密な史料批判を経る必要があるように思いますねぇ。筆跡からするとメモ自体が捏造というわけではないようですが、いつどこでどのような状況で書かれたものなのか、メモにある代名詞が誰を指すのかは、やや曖昧さを残すようです。読み方によっては、松岡洋右と白鳥敏夫の二人に対する遺恨が主題だと読めなくもないし、その辺でもおそらく評価の分かれるところです。

そういう点では、「専門家による綿密な検証を経る必要があるのでは」という趣旨のコメントをした谷垣財務相の発言が一番冷静かなという感じ。ほかの閣僚諸氏は、無関心を装うコメントがかえって「腫れ物に触りたくない」感を出していて、いかにも無責任らしさが出て反応としてはペケですね。まぁ確かに「今更」感があるのも事実ですし、時期的に考えてこのネタのリーク自体になんらかの意図がありそうな気はしますから、うっかりしたことが言えないのはわかりますが…。もっとも、ほんとに関心が無いのかもしれませんがねぇ(笑)。
いずれにせよ、昭和天皇が言ったからどうこうといったところで、かかる問題が根本的解決を見るわけではないと思うので、一時的に議論が百出しつつも、肝腎の来月の15日にはもう忘れられているような気も…。

ともかくも、こういう時こそ史料批判の必要性を世間に周知してもらう良い機会なわけですが、マスコミが真っ先に冷静沈着な歴史家(啓蒙家っぽい人はダメ)に相談が行っていないようであるのはちょっと気になるところです。やっぱ歴史家ってあんまりあてにされてないのかなぁ?

2006.07.20

盛者必衰

ニフティはフォーラムをついに全廃するそうで(参照)。ここ数年はまったく宣伝する気が無い模様だったので、自然な流れとは言えますが。これでニフティも単なる一プロバイダになるということですかね。
となると、ココログで続ける必然性もなくなるわけで…。使い勝手自体は悪くないと思うんですが、トラブル続きなところでかなり減点。ソネットとかはてなとかもわりと不安定っぽいので、ニフティだけが杜撰なわけじゃないとは思いますが、少なくともカネ払ってブログやるってのは、時代の趨勢からいって抵抗はありますねぇ。でもやっぱりライブドアはちょっと…とか思ったり(笑)。

2006.07.16

須磨の伝承系史跡

Genkoji須磨寺から10分ほど南西へ歩くとある現光寺。元は源光寺だったそうです。永正11年(1514)に浄教上人の開基と伝わる浄土真宗の寺院です。
『源氏物語』で光源氏が須磨に移った話は有名ですが、ここがその居所であったという伝説が生まれたようで、そのため「源光」の名が付いたそうです。貞享5年(1688)に須磨を訪れた松尾芭蕉がこの辺りを指して、「見渡せば眺むれば見れば須磨の秋」と詠んだそうです(「三段切」と言うらしい)。ついでながら、与謝蕪村の「春の海ひねもすのたりのたりかな」という有名な句は須磨で詠んだそうです。知らんかった。
Sekimori1そこから少し西の丘を登った辺りにあるのが関守稲荷神社。「小倉百人一首」に源兼昌が詠んだ「淡路島かよふ千鳥のなく声にいく夜寝ざめぬ須磨の関守」が入っていることから、須磨に関所があったと考えられており、その比定地がこの辺りになっています。
ただし実際は少し場所が違ったとされ、明治時代に先の現光寺辺りの所から関所跡を示す道標が出土しています。もっともこの道標もおそらくは近世のものと考えられますから、実際はどこにあったのかについてはっきりとはわかっていません。
Sekimori3これがその道標ですが、今は神社に置かれています。
須磨は畿内の摂津とその外である播磨との国境地域ですので、関所があったことは確かかもしれませんが…。やっぱり街道(古代の山陽道)沿いにあったんでしょうけどねぇ。
Murakami1最後に、関守稲荷神社からJR須磨駅方面へ降りていき、山陽電車のガードをくぐってすぐのところにある村上帝社。謡曲「絃上(玄象)」というのがあるそうですが、それによると、琵琶の名人であった藤原師長が入唐しようと須磨まで来たところ、村上天皇と梨壷女御が霊として現れて奥義を授かったので、入唐を中止したという話だとか。その伝承から、村上天皇を祀る社が建立されたそうです。

まぁいずれも眉に唾を付けるような話ですが(笑)、古代の伝承に彩られ、それを大切にする心が感じられる点で、なかなか得難い史跡巡りの体験ができる地であるということにしておきます。
時間やらなんやらの関係で一ノ谷までは行きませんでした。

参考にしたサイトはこちらこちら

2006.07.15

須磨寺

Sumadera09棚上げになっていた、先日帰省したおりに廻った須磨の史跡です。
最初は須磨寺。正式名称は福祥寺と言います。寺伝では仁和2年(886)建立。今の伽藍は慶長7年(1602)に豊臣秀頼によって再興された時のものが中心となっています。実際には片桐且元が復興に携わったようで、彼の手による扁額が展示されていました。
Sumadera03ちょっと見にくいですが、奥の建物が慶長7年築の本堂。その中にある「宮殿」(重要文化財)は応安元年(1368)築だそうです。
Sumadera02境内にある「源平の庭」。平敦盛と熊谷直実の銅像です。去年の大河ではスルーされた(笑)、一ノ谷合戦の見せ場を再現したもの。平敦盛はこの須磨寺で首を葬られたと言われております。
Shigehiraこちらは山陽電車須磨寺駅前にある「平重衡とらわれの松」跡。一ノ谷合戦の主戦場である生田森で平家軍を率いた平重衡が、敗走した後「西須磨」で捕らえられたと『平家物語』にあるそうですが、それがここだと言われております。昔は大きな松が生えていたそうですが…。
私が言うのもなんですが、源平関連はどこまで信じて良いのやら、少し悩むところですね(笑)。次回はさらにアヤしい史跡ばかりなのがどうも…。

2006.07.14

うだる日常

原稿は1時間に1枚くらいのペース。あれこれ考え込んだり調べたりしながらなので、なかなか進まない。
苦労しながらも、言いたいことがなんとか文字になってきた感じなんですが…。「空論じゃない?」の一言であっさり撃沈するにはいかないわけで、そこらへんのいろんな根回しがなかなか大変です。まぁ論文ってのはそういうもんですが。

なお今日は酒が入ったので、原稿はお休みです(笑)。なんなんだこの暑さは。この時期、雨が降らないとかえって気候的には辛い…。
カードリーダー買いました。14種類ものカードが読めるそうです。すげーですなぁ。ってか、なんで14種類もあるんだよ。規格を統一しろっての。ついでに?フロッピーディスクのドライブを買いました。まだまだこの業界では必需品ということで。容量単位は当然として、メディア1枚あたりですら今やCD-Rより高いわけで、業界全体でそろそろ意識改革してほしいと思わないでもないんですがねぇ。

2006.07.13

アフィリエイト変更につき

やっとメンテが終わって、反応もよさげです。
お気づきの方がいらっしゃると思いますが、アフィリエイトをbk1からアマゾンに変更しました。汎用性と利便性はこちらの方が高いかなぁということで。bk1は少々ローカルなのか、書評もあんまり載りませんでしたし。
実は、私は古書店との直接のやりとりを除いて、ネットで本を買ったことがまだありません。もちろんアマゾンも使ったことがないです。なので実際に購入する際の利便性についてはよくわかりませんが、情報を見る限りでは、アマゾンはレスポンスがbk1より少し悪い感じがしますね。あと、品切れもやや多そう。

アマゾンの場合、別途出品してあるものも購入できるようですが、価格設定がややいい加減のようで。こちらは、既に利用されている方には当然なのでしょうけれども、あまり慣れない方はご注意を。試しに『上賀茂のもり・やしろ・まつり』をアマゾン直結にしてみましたが、今現在ぼったくりな価格が表示されています(定価は税別2800円です)。価格の確認は怠らないように気を付けないといけませんね。

そういうわけで、アフィリエイト経由で購入していただくのは有り難いのですが(笑)、正直なところおすすめはしません。安易に高値で買ってしまわないよう十分お気を付けください。

2006.07.06

一進一退

独立記念日のお祝いにミサイルを打ち上げるとは、なかなかどうしてアメリカンジョークを弁えていますねぇ。ましてスペースシャトルよりも先に打ち上げるとは、これほどすごい嫌がらせもない。

ってか、タイトルは世界情勢のことではなくて、それに比べればごくごく小さな私の原稿の話。最近なかなか集中力が続かなくて、書いては休み、書いては休みの状態。あんまりダラダラやるよりはその方が効率的なのかもしれないけど、休み時間の方が結局は長いからなぁ…。
その元凶?の一つがネット中継。セはよくわかりませんが、パでは無料で見られるネット中継が増えてきました。非常に良いことです。巷では地上波の某チームの中継の視聴率が云々されているけど、やっぱりプロ野球中継はネット移行が自然な流れのような気がしますねぇ。

昨日初めて日本ハム主催試合のネット中継を見ました。さすがにヤフーは力を入れていて、画質がきれい。変な音楽を挟むのが鬱陶しいですが、画像そのものは満足できるレベルでした。あとはロッテソフトバンク楽天もあり。西武は去年まではあったんですが、今年はラジオ(文化放送)のみ。

…あれ、オリックスは? 見る人なんかいない? そうですか。そうですね…。

2006.07.04

でーろん作成機

スイッチ一つであっという間にでーろん完成。
なんて機械ないかなぁ…。

などというくだらない妄想がふと頭をよぎりました(笑)。
この期に及んで博論の構成を変えることにしたので、課題が増大してしまう。元々避けて通ることのできない課題だろうという思いはあったので仕方がないんですが、やっぱり骨が折れるなぁ…といった心境。好きでやってて、それなりに愉しんでもいるんだけど、一方でどうも気分が高揚しないというか、精神的に少し参ってきたかなぁという感じ。
〆切まであと120日ほど。未完成部分がだいたい150枚くらいかなぁなんて考えると、一日1枚ペースじゃ間に合わないではないか。果たしてあと4ヶ月もこの強迫観念と付き合っていけるのか、少し不安になってきました。いかんなぁ、こんなんでは。

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