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2006.11.23

「せどり」なるもの

アマゾンでいろいろ本を探していたりすると、品切れになっていないにもかかわらず、あえて定価より割高で古書を出品している業者(人?)が最近目に付きます。なんか、そこは「在庫管理」に不備があるようで、出品しているにもかかわらず、注文後「在庫切れ」で一方的にキャンセルとなり、しばしばトラブルになっている模様。
これはどういうことなんだろ?とちょっと不思議に思ったのでネットであれこれ調べてみたんですが、どうも「せどり」なるものが絡んでいるみたいですね。

「せどり(競取・糶取)」とは、辞書を引くと「同業者の間に立ち、売買の仲介をして口銭を得ること。また、それを業とする人」(『国語大辞典』)とあります。いささか耳慣れない言葉ですが、要するに個人的な利殖を目的に、古書などを転売する行為のようです。私は全然知らなかったんですが、密かにはやっているみたいですね。そういや以前、ミクシイで知り合った主婦がグループでビジネスに乗り出すというような特集をテレビでやっていたのを見た記憶がありますが、その「ビジネス」がこれだったような気がします。

具体的には、適当な破格値を付ける実在の古書店で安く古本を買い付け、それをネットで売り捌くという単純なシステムなわけです。当然ながら失敗すれば大量の在庫を抱え、損失も出るわけですが、ネット上では指南するサイトも結構あったりします。そこではしっかり、「ブックオフで仕入れろ」って書いてあったりします(笑)。
とはいえ売れる本を選ばないと仕方がないわけで、「どの本が儲かるか」の目利きが必要。たいていのノウハウ指南サイトでは、最初は「タダで教えます」って書いてあるのに、ここで本性を現して「これさえあれば絶対儲かる」とアヤしげな商品を出してくるわけですが(笑)。

それはともかく。
転売の出品場所としては、ヤフーオークションとアマゾンとあるわけですが、「アマゾンの方が確実」だということになっているようです。これは出品の手間(写真不要)と決済手段の関係(前もってのクレジット決済)で、アマゾンの方が手間がかからないし確実、とまぁそういうわけです。

個人的な副業として、時間的余裕があればわりと手軽に参入できるのがうけている原因のようですが、とはいえ目利きに失敗するリスクはかなり高い。じゃぁ、そもそも在庫を抱えるというステップを省く得策はないか…と考えるに至ることになります。
ここで、最初に触れた話の実像が見えてくるわけです。推測ではありますが、「せどり」をやっているであろうこの出品者は、実は手許に持っていないにもかかわらず定価以上で値を付けて、注文があったら実際に書店へ行くなりして定価で本を買っているものと考えられます。実際に本を買いに行って手に入ったらいいんですが、なかなか手に入らなかったりして発送が遅れたりするし、ひどい時には買えなかった場合、「在庫切れ」でキャンセルしているのでしょう。

実際に古書店に行って品定めする余裕もない人が多いでしょうから、代理で入手するという意味での転売はまぁあっていいかもしれません。しかし全くモラルの欠けた、前述のような行為はやはり気持ちのいいものではない。今のところは、事前に版元で品切れになっていないかどうかチェックしたり(アマゾンで在庫切れでも版元で品切れというわけではない)、評価を確認するなどして自己防衛するほかないわけですので、皆さんもお気を付けください。時々とんでもない価格の付いてる本があったりして、どういうこっちゃと思ったんですが、こういうカラクリだったわけですねぇ…。なんかいろいろ私の中で疑問が氷解していきました。

長年、流通における中間マージンが克服対象となっていた経済動向にある中で、個人単位の利殖行為ではその中間マージンを目当てに入り込んでくる志向性を持つというのは、なかなか滑稽な現象ではありますねえ。
でもまあ商売の持つ人と人との関係にはまったく考えが及んでなくて、ただ「金儲け」の手段としか見えてない人が少なくないようであるのは、なんとも浅ましい話です。そういう人はきっと失敗すると思いますが(というか、思いたい)。

あっ、ちなみに、当初はグレーゾーンだったようですが、「せどり」には古物商許可が必要であるという見解に傾いているようです。取引相手がちょっとアヤしげかな?と思った場合は、ちゃんと許可を得ているかどうか確認するといいかもしれません。というか、した方がいいでしょう。

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