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2007.02.23

「歴史家」求ム

HASUさんより、大阪大学21世紀COEプログラム「インターフェイスの人文学」研究報告書2004-2006『世界システムと海域アジア交通』(同COE事務局、2007年)受贈。ありがとうございます。

同書の代表者であるMさんによる歴史学界への「苦言」、実に興味深く拝読いたしました。近年ではとりわけ歴史教育へどのようにコミットしてゆくかという視点での、社会貢献の可能性が議論されています(特に日本史は)。
ただしそれだけではなく、本来の学術分野としての歴史学としてトータルでどのような社会貢献を果たしてゆくのか。普段は特に意識せず忘れがちなものなので、改めて自覚させられた次第です。

西欧(特にフランス中心)では、「世界システム」論として歴史学者が積極的に発言しており、それが一定の社会的影響力を持っているわけですが、確かに日本は水準的に世界最高レベルにあるのに、このような提言に積極的な学者はかなり少ないような気がします。雑務に追われるようなシステムを作った研究行政に問題がある、という感もありますが…、ま、それだけのせいにするのはやめましょう。

歴史学の社会的役割というのは、大きく分けて二つあるように思います。一つは歴史的事実の発掘により、過去の人間社会を具体的に明らかにすること。まぁこれは日常的な作業といえるでしょう。
もう一つには、その作業によって構築した人間社会像を踏まえて、積極的に現代社会に提言をする、いわば「歴史家」のような仕事だと思います。かつては日本にも「歴史家」はたくさんいらっしゃいましたが、最近では残念ながら影が薄いような気がします。むしろその立場は、同時代的問題を探求するという点で一般に受け入れられやすい、社会学に取って代わられつつあるような気もします。

もちろん社会学の役割も大事ですが、歴史学は「時間」を縦横無尽に移動することができる特技を持っています。遠慮がちにではなく、その特技のすばらしさをより積極的にアピールする必要があるかもしれません。
もっとも今の私にはまったくの力不足ですが…。さしあたっては、こういうことはつい忘れがちなので、なるべく自覚し続けるようにしたいと思います。

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コメント

そういえば、アミノさんは、
名刺に「歴史家」と刷っていたそうですね。

この記事自体、網野さんを想像しながら書きました(笑)。

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