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2007年11月

2007.11.29

自我忘却への階梯

このところ、わけあっていろんな方の論文を拝読しております。
いや、とても勉強になりますし、刺戟にもなるんですが、なんか…自分の研究を忘れてしまいそうです(笑)。

急遽、自分の研究について報告する機会があったのですが、なんかいろんなことを忘れていたというか…、いや、まずいですなこれは。突っ込まれた点に対して、うろ覚えに任せて心にもないことを口走ってしまい、墓穴を掘って支離滅裂に。

来週にはだいぶ落ち着くので、自分の研究を復習せんとなぁ…(笑)。
もしやこれは…、老化?


ヨタはこの辺にして。
荒木和憲『中世対馬宗氏領国と朝鮮』(山川出版社、2007年)受贈。ありがとうございます。
対外関係というと、どうしても海外史料(中世の場合は主に中国・朝鮮)に注目が集まりがちで、それらの諸国の動向に歴史像が引きつけられがちなんですが、そうした視点ではなく、日本の中世史的特質に注目する形で、武家領主としての宗氏の権力の在り方も見据えながら対外関係像を描出しておられます。分野こそ違え、私自身も問題関心としては共感しておりますので、勉強させてもらっています。

山川だからなのか?定価が控えめですね。最近、別の某社の価格設定はエスカレートしすぎではないかと思ったりもするんですが…。こういう時代だから仕方がないということになるんですかねぇ。

中世対馬宗氏領国と朝鮮 (山川歴史モノグラフ 12)中世対馬宗氏領国と朝鮮 (山川歴史モノグラフ 12)
荒木 和憲


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2007.11.28

忍城と成田氏をまなぶ

Gyoda1Gyoda2先週、行田市郷土博物館の企画展「忍城主成田氏」を見てきました。成田氏に関係する文書が多く展示されていて、見応えがありました。丁度大河ドラマで成田氏が登場したらしく、平日にもかかわらずわりと多くの方がおいででした。
忍(おし)城跡に行くのは今回が初めてでした。城跡の方は…まあ仕方がないか、という感じ。立派な復元?天守閣あり、公園あり、ではありましたが。
最近、行田名物として話題?の「フライ」「ゼリーフライ」を食べたかったんですが、下調べもなにもしていなかったので、店を見つけられず。ゼリーフライの店は公園のすぐ脇にあったんですね…。残念。

その後、成田氏関連の史跡をいくつか廻りました。左写真は熊谷市にある龍淵寺の成田氏墓所。忍城からは少し離れていますが、かつてはこの辺りが成田氏の本拠地だったようです。
右写真は行田市(旧南河原村)の観福寺にある板碑群。ほかに、13世紀の年号のある2基の巨大な板碑(こちら)が覆屋の中にあり、一括して国史跡に指定されているようです。

中世ではないですが、あとはさきたま古墳群に行くべき感もありましたが…、時間がなくパス。またこんど。

2007.11.26

金山遺跡探訪

Img_0674Img_0673この三連休は岩手の金山開発関連の調査に行ってまいりました。やはりの雪景色。一応無事ではありましたが、一度見事に車をスピンさせる恐怖体験もしっかりやってしまいました。やはり慣れない雪道は恐ろしい…。

そのさなか、一日だけ金山遺跡調査に同行させていただきました。地元で熱心に活動されている産金遺跡の研究会の方々に案内されて、いくつかの金山遺跡を探訪。写真はそのうちの一つで、岩手県大船渡市にある盛富金山遺跡です。詳しくは右写真の案内看板をどうぞ。

私は発掘された後の行方(貨幣)にのみ関心が行っているわけですが、こうして鉱山での産出活動の様子を実見できたことは望外の喜びでした。しかも素人が見ただけではとても発掘の痕跡とはわからないものばかりで、地道に活動されている当地の研究会での活動の意義の大きさも教えられました。調査自体としても当然でしょうけれども、私自身としては、鉱山開発に関して今後いろいろ勉強してみたいなぁという思いに駆られるひとときでした。
ちなみに、調査の様子が地元の新聞・東海新報で取り上げられました(2007.11.25付)。ネット上にも掲載されています(いつまで公開されているかはわからないので、記事へのリンクは張っていません)。ただこの記事、「中世移行期」となっているのは少し問題です…(笑)。


しかしそれにしても、忙しすぎる…。抱えている原稿にちっとも着手できません。まずいまずい。なんとか年末には建て直したいところですが。

2007.11.23

雪国への旅?

これから調査で岩手へ行くんですが、なんだかドカ雪になってるそうで…。
車を運転することになってるんだけど、大丈夫かなぁ。

何事もなく帰ってこられるといいんですが。

2007.11.17

長命寺

Chomeiji09Chomeiji04苗村神社から一路北へ。右手に八幡山(八幡城跡)を見ながら湖岸に出てしばらく行くとあるのが長命寺(滋賀県近江八幡市)。

長命寺は、現在は陸続きですが、かつて奥島(奥津島)と呼ばれた島だった地に所在する天台寺院です。山号は姨綺耶(いきや)山。縁起では聖徳太子の開基とされ、承和3年(836)に野洲郡仁保郷(現近江八幡市十王町)仁保寺の僧頼智が寺を再興したと言われています。
その後しばらくの来歴は不明。鎌倉初期に守護佐々木定綱が父の菩提を弔うため本堂以下の伽藍を建立したとされ、以後佐々木六角氏から度々寄進を受けて発展してゆきました。戦国期に伽藍が焼失した後、永正13年(1516)に六角氏によって再建されました。
右写真は本堂(重要文化財)。大永4年(1524)建立と伝わっています。六角氏がスポンサーとなったのでしょう。

Chomeiji03Chomeiji10左写真の三重塔は慶長2年(1597)、右写真の鐘楼は慶長13年(1608)築。いずれも重要文化財です。このほか永禄期頃の再建とされる三仏堂をはじめ、護摩堂(慶長11年(1606)築)、中世以前の仏像などが多く安置されています。

また16世紀のものを多く含む「長命寺文書」(一部は『近江蒲生郡志』で活字化)が伝来し、守護六角氏(多くは家臣の池田氏)や織田政権との関係を示す文書が残っています。特に天文~弘治期の記録がある「長命寺結解米下用帳」は、守護六角氏などとの関係を窺う史料としてよく知られています。

麓からは808段の石段があり、登り切ると御利益があるらしいです。脚に自信のある方はどうぞ。私は上まで車で登りました(笑)。

2007.11.16

「要らない」と言う権利は無いのか?

公正取引委員会(公取委)は、NTTドコモとKDDIが提供する割引サービスのチラシ広告に対して、実際のサービス内容を誤解させるような記述があったとして、16日付で警告を行なった。
 今回警告対象となったのは、ドコモの「ファミ割MAX50」「ひとりでも割」と、auの「誰でも割」をアピールする目的で制作、配布されたチラシ。公取委ではドコモのケースについて「特に条件なく基本使用料が半額になるよう示していた。“みんないきなり”“半額に!”といった表記と離れた場所に、小さな文字で2年契約であること、途中解除で解約料が必要になることが記されていた」などと指摘している。なお、ドコモの両サービスは、実際には2年契約で途中解除では9,975円払う必要がある。また契約から2年経つと自動更新されるが、この点の表記が「同一紙面に記載なし」とも指摘されている。
 一方のauのケースに対しては、「2年契約すれば誰でも条件なく半額になるような表記」としている。auの「誰でも割」も途中解除時には9,975円の解除料が必要となり、契約から2年後には自動更新されるが、この点が表記されていないことが問題とされている。
―http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/37257.htmlより引用

ちなみに私も先週わけあって携帯を変えたんですが、一応この説明はありました。

でもねえ、問題はほかになんか五ヶ条ぐらいの「条件」と称したものがあって、わけのわからんサービスに強制的に入らされたんですが(もちろん有料)、こっちの方が問題でしょ。この手口ってもう10数年来変わってないよね。
最近は横文字をこねくり回したり、複雑なサービスに仕掛けられていて、一度聞いただけでは一体何のサービスなのやらさっぱりわからなくなっています。こっちをなんとかしてくださいよ。

キャッチホンなんかいらねぇっつーの。「番号お預かりサービス」って何だよ? 余計なサービス考える暇があったら通話料下げろっつーの。

<2007.11.17追記>
引用記事を差し替えました。

2007.11.15

初葛飾

年末を前にして忙殺されております。次から次へと予定が舞い込み、なかなか大変です。それに比例して、酒量も増えるわけですが。まあ、ちったあ自制すればいいという話なんですが、既に習い性なだけに…。

そんな状態ではありますが、葛飾区郷土と天文の博物館で開催されている企画展「関東戦乱-戦国を駆け抜けた葛西城」を見てきました。思えば、葛飾区に行くのは初めてでした。実は私、「こち亀」が昔好きで(今は全然読んでない)、葛飾には多少憧れの気持ちもあったんですが、年を食うとなんかどうでもよくなってしまいました(笑)。普通は寅さんなんでしょうけど…。

それはともかく、展示は文書が多くて、文書マニアな私としてはとても満足いたしました。全体的にわりと読みやすかったです。ただ、葛西に関係する文書がずらっと並んでいたわけですが、全体を通してみると、コンセプトがもう一つわかりにくかったかなぁ、という気も。
図録には文書集のCDが付いていて、評判通りの力の入れようです。ここは、かつて開催された銭貨関連の企画展の図録が素晴らしくて、今回も期待していたんですが、期待に違わぬ充実ぶりです。

さて、あとは行田の企画展にはなんとしてでも…。行けるかなぁ?

2007.11.10

苗村神社

Namura01国道8号線(旧中山道)を東へ。そして少し南に行くとあるのが苗村(なむら)神社(滋賀県竜王町)。「蒲生野」と呼ばれた広大な平地に鎮座。こちらも延喜式内社です。
写真は楼門(重要文化財)。形式から、応永期(15世紀前半頃)の築とされています。この地域でも最大規模の巨大な楼門で、禅宗の様式も入っており、神仏習合の影響が色濃く出ています。

Namura08Namura09この神社は東西に分かれている珍しい神社で、こちらは西側。逆光で写りが悪いですが…、右写真が西本殿(国宝)。棟札により、徳治3年(1308)築であることがわかります。「三間社流造」と呼ばれる建築様式だそうです。また、棟札は地域社会の情報を読み取れる貴重な史料となっているとか。なお、周囲の社殿も中世建築として重要文化財に指定されています。結界が張っていてじっくりは見られなかったのですが…。

Namura10Namura14そしてこちらが道路を挟んで東側。左写真は東本殿(重要文化財)。室町期の頃の築とされ、右写真の石灯籠には永享4年(1432)の銘があり(なんとかそれらしいものは肉眼で見えました)、建立時期が近いのではないかとされています。ただ、こちらの本殿、部材はほとんど後世のもののようです。

西の開けた明るい雰囲気と違い、東は木々が鬱蒼と茂っていて、実に好対照でした。東西に分かれているのはおそらく地域社会の事情と関係しているのでしょうけれども、その辺は一度行っただけではよくわかりませんでした。
ちなみに、近辺には「駕輿丁」という地名がありました。大変興味深いです。

2007.11.07

御上神社

Mikami12Mikami07葛川から伊香立を抜けて堅田の北側を通り、一気に琵琶湖大橋を渡った後、御上(みかみ)神社(滋賀県野洲市)へ。「近江富士」と呼ばれる三上山をご神体としていて、その麓にある神社です。藤原不比等が建立したとの伝承がありますが、延喜式内社でもあることから、相当な由緒を持つ神社です。その割に、あまり有名ではありませんが…。俵藤太のムカデ退治の伝説で知られているようです。

右写真は本殿(国宝)。鎌倉期のものとされ、仏堂的様式もあって神仏習合の遺風を持っているようです。縁廻りの礎石の一つに建武4年(1337)の銘が入ったものがあるそうで(私は確認できませんでしたが)、縁廻りと向拝はこの時期に造られたものとされております。

Mikami03Mikami04Mikami06ほかにもこの神社は中世建築がゴロゴロしています。こちらの写真は、左から楼門、拝殿、若宮社(いずれも重要文化財)。ほかにも中世の狛犬もあるそうです。これだけのものが残っているのは凄いですね。さすが近江。また16世紀の村の相論の様子がわかる中世の文書も伝わっています。

2007.11.05

博士もつらいよ

水月昭道『高学歴ワーキングプア―「フリーター生産工場」としての大学院』(新書322、光文社、2007年)読了。先月発売でしたが、私が買ったのはもう3刷。結構売れているようですね。
いくつか書評をしているブログを拝読しましたが、書いている人は院生が多いみたいですね。やはり、「業界人」の興味を引いているようで(笑)。

それらのブログでは既に書かれている通り、いずれも事実としていかにもありそうだとは思えるので、そういう点ではリアリティがあるものの、悲惨な事例と業界脱出の成功例がどちらも事例としては極端で、そこから一般化するのはやや強引な気がしました。あと気になるのは、前半はその実態が「生々しく」描かれているものの、終盤はなぜか教育論一般に軸足がシフトしている感じがして、コンセプトとしてはもう一つ一貫性に欠けている感もあります。

本書の目的は、あまり目が向いていない大学院(またはポスドク)の実情を大衆にアピールするという点にあり、その点において今後の反響は期待されるところです。しかし、構造的分析になると、やや物足りない。大学院重点化の「犯人捜し」も興味深いですが、ポスドクの進路が問題化している現在的な問題にもっと目を向けた形での、冷徹なデータ分析があってもよかったのではないでしょうか。これも既に言われている所ですが、大学院修了後「行方不明」が10%にもなることについて、そのまま進退窮まった人の割合として鵜呑みにするのは、少し強引だと思います。この辺は、調査の正確性を吟味すべきだったでしょう。

あと、重点化によって教員が進学を薦めたことを指弾していますが、少なくとも私は、大学院進学を薦められたことは一度もありません。「やめた方がいい」というのは結構言われましたが(笑)。

…と批判ばかりするのもなんなので(笑)、一つ本書の重要な指摘を。院生に対しては、その養成に際して多くの公費が投入されている、という点です。つまり、形としては(国民が知ってか知らずか)、大学院における研究者養成には社会的投資がかなりの規模でなされており、そうして生み出された修士・博士が、その専門的素養を活かせないで居るというのは、結果として社会全体で莫大な経済的損失を生み出しているということです。

「そんな助成は打ち切ってしまえ」となるか、「その投資が損失とならないよう対策を講じるべきだ」となるかは、今後の日本の学術政策において大きな選択になるかもしれません。少なくともそこへの議論を喚起する可能性を持った一冊になるかも…とは思いました。もっとも、読者層が「業界人」に露骨に偏っていると、効果は見込めませんが(笑)。「業界」の外にどれだけ読者が広がるかが見物です。

大学院の問題は、国会でもほとんど話題にならないんですよねぇ…。ほかに比べると緊急性が低いということになると、そうかもしれませんが、文科省もあまり触れたくはないんでしょうね。

4334034233高学歴ワーキングプア 「フリーター生産工場」としての大学院 (光文社新書)
水月 昭道
光文社 2007-10-16

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