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2008年1月

2008.01.31

多摩郷土誌フェア

05takahata…というのが立川のオリオン書房で開催されているということで、先日行ってきました(すでに終了)。

もう20回目なんですねぇ。私はつい先日初めて知りました。規模は予想よりややこぢんまりしていましたが、多摩の各自治体の歴史に関する刊行物がずらりと並んでいました。
ただ、自治体だけじゃなくて、地方出版もあればいいんじゃないかと思うんですが。

買うつもりがあまりなくとも、やはり買ってしまうもの(笑)。

『日野市史史料集・高幡不動胎内文書編』(日野市史編さん委員会、1993年)
『国分寺市の文化財』(国分寺市教育委員会、2002年)
図録『特別展・正福寺展』(東村山ふるさと歴史館、2007年)

ちなみに、写真は以前撮った高幡不動本堂(東京都日野市)。
(正福寺についてはこちらで以前触れました。)

このフェア、年に一度、1月下旬に開催されるようです。ただ、ラインアップを見る限り、毎年行くというより何年かに一度くらい行くのが丁度いい感じでした。ともあれ、今後も長く続けていただきたいですね。

2008.01.30

授業を終えて

今日、授業が終わりました。
大学側から与えられたテーマがあったわけではないので、わりと自由にテーマを設定してやったわけですが、やっぱり当初の思惑通りにはいきませんでした。
特に序盤は、あまり進みすぎるとネタがなくなってしまうと思い(笑)、ペースをゆっくりめにしたのが結果的には災いしたかなぁ。まあでも、是非一度学生に考えて欲しいと個人的には思っているネタだったので、丁寧に話すことができたのはよかった、ということにしておきます。

あとはテストなわけですが…。採点基準がぶれないようにせねばなりません。これだけは肝に銘じたいところです。
今のところ、来年度は授業をする予定はありません。今度はいつになるかわからないけど、今回の経験を活かすことができるよう反省しておかねば。

採点が終われば、いよいよ自分の仕事に取りかからねば…と思うものの、既に3月下旬はハードスケジュール決定的。仙台へ一回。さらに九州(しかも離島)へ二回行くことになるかも(一回は確定)。うーむ。

2008.01.27

パ・リーグの“ネット化”

今年はヤフー動画でついにパ・リーグ6球団の主催試合の中継をやるそうです(地方試合は除く)。

いやー、待ってました。不人気では他の追随を許さない某球団のファンとしては、ネット中継の拡充がなによりも有り難いというものです。

もっとも、ヤフーが放映権を買い取ったことで、CSでの中継については暗雲が立ちこめているようですが。ケーブルテレビでの視聴を楽しんでこられた方々にとっては、かえって迷惑なことかもしれませんね。

なんか今年のシーズン中は引きこもりになりそうだなぁ…(笑)。

2008.01.26

厳しき鞆の浦問題

折から問題になっている鞆の浦(広島県福山市)の埋め立てと架橋の件について、下記のようなメールが届きました。


みなさま

寒さ厳しきおりから、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。いつもご支援いただき誠にありがとうございます。
毎回ご報告させていただいております「鞆港埋立架橋問題」ですが、早ければこの2月にも国の認可及び県の許可を受け、春にも工事が着工してしまうおそれがあるという、非常に厳しい状況を迎えております。
そのため、このたび再度署名活動を開始いたしました。今度は、「証拠書類」として裁判所へ提出することも予定しております。裁判官より適切な判決を仰ぎ、裁判の勝利を勝ち取るためにも、この問題の重要性を訴える大きな世論の後押しが必要です。これは、支援くださるみなさまのお力をお借りしなければ達成できません。
お忙しいなかとは存じますが、よろしければ今一度、鞆の浦の奮起にお力添えいただけましたらと存じます。
100万人を目指すこの署名に、ぜひご協力をお願い申し上げます。
ご協力いただける方は、用紙をお送りいたしますのでお申し出下さい。また、下記アドレスより様式をダウンロードしていただくことも可能です。

また、2月3日(日)午前10時より、福山駅前で該当署名活動を行ないたいと思っております。お近くにお住まいでご協力いただける方は、ぜひご参加くださいますようお願いいたします。

NPO法人 鞆まちづくり工房(以下略)

(1)署名用紙のダウンロード
 http://www.vesta.dti.ne.jp/~npo-tomo/syomei/index.html#top
(2)署名送付先
 〒720-0201 福山市鞆町鞆5 NPO法人鞆まちづくり工房事務局(※FAX番号略)

経緯については、こちらが詳しいです。利便性の向上を求める地元の要望も少なからずあるようなのでなかなか難しい問題なのですが、数百年来の「美観」を賞されてきた景観が今消えようとしているというのは、やはり忍びないわけで…。

2008.01.25

「口説き力」判定

今年のジャストシステムの「日本語検定」は、随分毛色が違っていました。
一応やってみたんですが…。以下はその診断結果。

○口説きタイプ
訥々と生徒を諭すスーパー・ティーチャー型
○基本タイプ
曲がったことが嫌いなあなたは、口説き方も筋を通すことが最優先。穏やかな口調ながら正論で勝負するタイプです。ただ、実際に人と向き合う場面では、押しの弱い面も見られるので、ここ一番では思い切った決断力も必要です。
○あなたの武器
なにごとも理詰めで考え抜く合理的な思考力があなたの持ち味。心のうちに秘めた正義に信頼を寄せる人も多そう。その反面、人付き合いは苦手。日本語力は上々ですが、正論だけの日本語は時に反発を買うことも。表現のバリエーションを増やすことで、説得力アップをめざしましょう。

…。大きなお世話だ(笑)。
ま、意図的に「理詰め」になる選択肢を選んだ結果なので、まあこんなもんでしょう。

実際の「テスト」は80点(8/10)…。結局私はいつもこの辺の点数なんですねぇ(笑)。

2008.01.24

広辞苑を典拠にできないわけ

『広辞苑』(岩波書店)の新版が発売され、やはり辞典としては圧倒的な人気を見せているようで。
ちなみに私は旧版を含めて、持ってません。

ダラダラとテレビを見ていると、ある番組で広辞苑が取り上げられ、論文で広辞苑を参考文献として挙げるのはタブーとなっている、というような趣旨の話がありました。

この意識、私も持っています。というか、学部時代に授業でそういうことを言われたような記憶があって、それ以来、広辞苑を引くことは滅多にありません。語句を調べる時は、ご同業にはお馴染みの、『日本国語大辞典』(小学館)がやはり主流ですね(置き場がないので私は持っていませんが…。それゆえ少々厄介)。

でもよくよく考えると、なぜ広辞苑はタブー視されているのでしょう…?

もっとも、広辞苑だけを問題視しているわけではなく、一般的な国語辞典を引いて済ませることが問題ということのようです(例えばこちらこちら参照)。確かに一般的な国語辞典に頼るのではなく、専門分野に特化した辞典(日本史の場合はやはり『国史大辞典』(吉川弘文館)でしょうか)を優先すべきだというのはよくわかります。→もっとも『国史大辞典』も、研究の進展によって修正すべき項目は少なくないですが。

まして最近では、大学でのレポートあたりでもやはりウィキペディアを参照している学生が多いらしい。ま、日常でのちょこっとした調べ物や、当たりを付けるという点でウィキペディアなり広辞苑なりを引くことは全然問題ないですが、研究に触れるというレベルにおいてそこで終えてしまうのは、やはり探求心が足りない、という判断を下されてしまうものなのでしょう。
結論としては、記載されている内容が果たして正確かどうか綿密に検証すべし、ということですね(特にウィキペディア)。広辞苑の記述をすべて疑えとまでは言いませんが、丸呑みもするな、と(こちらのブログは興味深い)。

ともかくも、やはり大学でのレポート以上の段階になると、特にその専門に関わるような用語については、国語辞典を引くだけで済ませるのは問題ということのようです。とはいえ実際にこの辺りの線引きを当の学生はできているかというと…、どうなんでしょうかね。そもそも学生は「にっこく」すら知らないしなぁ(実体験済)。
しかも、時々専門的な本でも広辞苑を参照してるような本もあるし…。専門家がそういうことをやっちゃうのは、さすがに問題じゃないですかねぇ。安易に流されないよう気をつけたいものです。

…でも、携帯で広辞苑が引けるサービスがあるそうですが、便利そうでちょっと惹かれました(笑)。現地調査とかで、ちょこっと漢和辞典とか国語辞典が見たいなぁって思うこともありますもんで。電子辞書を持ってないためですが、そう考えると私も段々時代に取り残されつつあるなぁ。

2008.01.23

2008年中世史サマーセミナー始動

広島のWさんの情報提供から。

日時:2008年8月22日(金)~24日(日)
場所:鹿児島県(メイン会場=霧島市国分、巡見地=大隅半島中心)
その他は未定ですが、土地柄から対外関係史のテーマを研究会に組み込むことも事務局内で検討しているとのことです。
巡見地も未定ですが、候補として志布志の大慈寺や鹿児島神宮(大隅正八幡宮)などがあがっているそうです。
確かな内容は、決定次第随時、鹿児島地域史研究会HPに掲載されます。
http://kchiiki.kachoufuugetu.net/s-seminar.html

とのことです。メモとして。
去年は不義理をしてしまい不参加と相成りましたが、今年は行けそうです。
鹿児島にはまだ行ったことがないので、楽しみです。
ただ…、すこぶる暑そうですが(笑)。

2008.01.21

郷土史への潜在意識

授業で中世の流通の話をしていて、関東の流通の話をしたところ、結構食いつきが良かった。
「香取内海」の話もそうでしたが、せっかく地元だしってことで鎌倉街道上つ道の話を少し詳しくやったところ、結構反応がありました。地元の話が出てくると興味が湧いてくるようです。

これまではほとんど反応がなくて、やっぱり歴史にはあんまり興味ないのかなぁ…なんて思ったりしていたので、この反応は正直意外でした。いや、実際あまり興味はないのかもしれませんが(笑)、普段の生活空間を歴史に絡めると、歴史と現在との“繋がり”を比較的容易に見出すことができた、ということなのかもしれません。

これは自身にとっても発見でした。郷土に対する興味というのは、やはりそれなりに年齢を重ねた後に醸成されてくるものなのかなと思っていた節もあったんですが、大学生ぐらいの若者にも、その潜在意識がしっかり根付いているんだなぁ、と考え直す機会になりました。郷土に対する興味というのは、突然湧き上がるものではなくて、若いうちから徐々に培われていくものなんでしょうねぇ。

一方、やはり土地柄か、畿内周辺や瀬戸内海の話はあまり食いつきはよくなかったです(笑)。単純に土地勘があまりないということなんでしょうけれども…。
地方出身者の私から見ると、東京の人は地元に対して比較的愛着は薄いのかなぁなんて勝手に思ったりもするんですが、やはりそれは間違いのようですね。悔い改めます(笑)。

2008.01.18

助走でつまづく

残りの授業(まだあと3回+テストが残ってます…)の準備にめどがついたので、抱えている原稿の準備にやっと着手。つっても、論文を1本コピーして読んだだけですが。
まだ読んでいない関連論文を集めてみようと思ったものの、センター試験前日だったことをすっかり忘れており、図書館が早じまいで達成できず。

受験生だった頃はまさに人生の一大事だったセンター試験ですが、関連業界に身を置いていながら、このトシになるとさすがに対岸の火事というか。長い人生、振り返ってみればセンター試験は一つの通過点に過ぎないので、過度なプレッシャーを感じず気楽に受験してもらいたいものです。…と、言うのは簡単ですね(笑)。

閑話休題。
それにしても、くだんの原稿、果たして書けるんだろうか。個人的には“原点回帰”的なネタなのではりきって引き受けたものの、こちらの分野も研究のスピードがすさまじく速くて、すっかり浦島太郎状態。追いつくまでにはまだ時間がかかりそう。というか、ネタになる史料がちゃんとあるのかどうかもまだはっきりしないわけで、「史料がないので書けませんでした」などという悲惨なオチにならねばよいのだけど…。
ちなみに細々とやっている某目録、片方は項目数が既に1100を越えています。もちろんこれでも全然網羅できていないわけで。この蓄積はまさに日本の財産ですねぇ。…なんて言うとすっかりネタバレなので(笑)、まあこのへんで。

2008.01.14

ディプロマ・ミル問題

先日テレビを見ていたら、標記の件で報道がされていました。
いわゆる「学位商法」というやつですが、去年あたりからしばしば報道されるようになってきました。
極めつけはこれ↓

実態のない大学の“学位”を販売する「ディプロマ・ミル」(学位工場、DM)などによる学位商法問題で、公的な認定を得ていない海外の大学などの“学位”を使用している教員が国公私立大学・短大46校に計48人いることが27日、文部科学省の初の実態調査で分かった ―http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/ event/crime/112397/より引用。

48人を多いと見るか少ないと見るか…。ちなみにReaDで思い当たる名前を検索したら、まだ疑問符の付く学位を掲載しておられる方がいました。

こういうのがはびこる原因にはいろいろ考えられるのでしょうけれども、核心を突いていると思しきは以下のお話。

平成3年(1991年)度からの学位制度改正により、課程博士が容易に取得されるようになって、年配の教授で博士学位を有していない人が長年の教育歴にもかかわらず、教授になれないなど割を喰う悔しさから、ついついDMに走った人々たちの場合と異なり、学歴は無いが実務経験は豊富な人が、経験だけで容易に取得できるDM学位を(実質的に)購入し大学教授へ変身するのは最も悪質なケースであると思います。 ―http://degreemill.exblog.jp/6165553/より引用

今後「論文博士」も廃止の方向という話もありますし、博士号取得に関する世代間での温度差が歪みとなって現れているのが、この問題の背景にあるのかなぁ、という気もします(もちろん、個人的な学歴に対するコンプレックスの発露というケースもあるでしょうけど…)。

今後のあり得る問題としては、経営難に陥った大学を“乗っ取る”ことによって、正規の大学でありながら「ディプロマ・ミル」化する、といったケースでしょうか。まぁこれは既に対策が講じられているんじゃないかとは思いますが、どうなんでしょうかね。

大学にはなかなか世間の目が向かないのですが、たまに注目されるのがこういう問題とか補助金の不正問題とか…。なんだか情けないというか悲しいというか。でも、他山の石ですかね…。

参考(この件に関心のある方におすすめ):
「学歴汚染」 http://degreemill.exblog.jp/
「非認定大学リスト」 http://khon.at.infoseek.co.jp/daigaku/index.html

4861672090学位商法―ディプロマミルによる教育汚染
小島 茂
九天社 2007-12

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2008.01.09

地域の好著二冊

ネタ切れ気味なので、最近買った本から2冊紹介。
いずれも地域密着的な内容ですが、それでいて意義深いものです。

まずは谷口一夫『武田軍団を支えた甲州金・湯之奥金山』(シリーズ「遺跡を学ぶ」39、新泉社、2007年)。正直言ってタイトルにやや不安を覚えましたが(笑)、なかなか重厚な本です。
甲斐における金山遺跡を中心とした解説がされているもので、特に山梨県身延町にある湯之奥金山遺跡の発掘調査の報告が中心となっています。カラー写真が多く掲載されており、とても見やすくなかなかの好著でした。以前岩手の金山遺跡を実見しましたが、そこで見たものと当然ながら一致するものが多く、とても興味深いです。たまたま書店で見つけて買ったのですが、思わぬ掘り出し物でした。

もう一冊は、滋賀県教育委員会編『近江城郭探訪―合戦の舞台を歩く』((財)滋賀県文化財保護協会発行・サンライズ出版発売、2006年)。これは去年滋賀へ行った時に買いました。滋賀県内の城跡探訪コースを解説したもので、縄張り図や写真が多く掲載されており、城跡を見るには格好のガイドブックと言えそうです。今度滋賀へ行く時は、是非とも参考にしたいと思います。
サンライズ出版という所は滋賀の地方出版社のようですが、郷土史関連の書籍をたくさん出しておられるようですね。ほかにいくつか面白そうな本もあるので、いずれ購入を検討したいと思います。

4787707396武田軍団を支えた甲州金・湯之奥金山 (シリーズ「遺跡を学ぶ」 39)
谷口 一夫
新泉社 2007-09

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2008.01.05

「三武将」特番を見る

日テレでやっていた「天下統一!三武将スペシャル 信長 秀吉 家康 ~真のリーダーは誰か!?~」というのを見ました。どんな珍説・奇説が飛び出すのかというの方をわりと楽しみにしていたところもあったんですが(笑)、意外にも?昨今のひどい番組が横行する中では、わりとまともでした。

細かい点でいろいろツッコミどころはありましたが…(「備中岡山」ってなんやねん)、それはさておき。

冒頭の本能寺跡で堀が発掘された件について、先日報道されていましたが、その発掘の様子を見られたのは思わぬ収穫でした。特に「能」の字が入った軒瓦が見られたのは良かったです。
…ただ、番組としてはそれでネタが終わった感がありましたね(笑)。ここでまたもや「本能寺の変の真相」というお決まりのネタに入っていったわけですが、所々でコメントを加えておられたF田さん(伏せ字にしても意味ないけど(笑))の御説に乗った形になっていたようでした。そのわりに、小牧・長久手の戦では、最近業績を出されたF田さんからコメント取らなかったのはいまいち理解できんかったんですが…。
そこから後はほとんど通説でしたね…。一般向けとしてはトンデモもなく手堅いとはいえ、なんか退屈でした。

さて、いくつか興味深い&看過しがたい点を。

まずこれは細かい話ですが、天正10年(1582)6月5日に羽柴秀長が夜久氏に、京都から秀吉のもとへの使者の通過に対する礼を発給したという文書について。この史料を私は知らなかったので興味深かったんですが、F田さんが既に言及しておられたんですね。ただし夜久氏は丹波の国人だったらしく、番組中で但馬の朝来を通過したというのは誤り。むしろ明智光秀の本領である丹波を堂々と通過していたというのは面白いです。

秀吉が商人出身だったというのは、事実かどうかはともかく(笑)、なかなか斬新でしたね。

そして、貨幣の話が重視されたのは喜ばしかったんですが、その解説がトホホでした…。テレビ業界では永楽通宝がよほどお好きなようですねぇ。当時の主要通貨が永楽銭だったなんて言ってる専門家は一人もおらんのですが。
特に「ビタ」の件。再現ドラマは的外れ。これは近年の研究のスピードが速いのである程度仕方ないですが、秀吉政権期の「ビタ」は「鐚」を連想するような「悪銭」ではなく、一般的な通用銭か、むしろより上位の価値を持つ銭貨であったというのが共通理解になってきています。
もっとも1560年代後半に銭貨輸出を禁止したという明朝の動向が日本の貨幣に与えた影響を重視する近年の研究を取り入れたむきがあったのは、前進と言えるかもしれません。ただし私自身は、あまりこの説には乗れないのですが…。それと、朝鮮出兵の理由としてこの問題を含めた東アジア経済の動静を挙げたのは斬新でしたが、本当ですかねぇ…?

もう一つは天正大判の件。これは今も貨幣としてというよりも下賜・贈答用とする理解が通説になっているので仕方がないのですが、そのような説明がされていたようでした。なにをもって貨幣とするかにもよるんですが、私としてはやはり「金貨」としての側面を無視できないんじゃないかと思っています。ま、これについては面白い史料があるので、いずれ文章にしたいと思っています。

最後は「楽市楽座」の件。これが信長の経済政策の先進性を説明する最大の論拠になっているわけで、それに沿って信長礼賛というお決まりのパターンだったわけですが(笑)。もっともそれが通説的理解とは言えますが、私としては、それはどうかなぁという疑問を多少ながら抱いています。
まあこれは私自身も印象に過ぎない部分も多いのですが、少なくとも「楽市楽座」については信長に先行かほぼ同じくして各大名が採用していた形跡も窺えるので、信長自身のパーソナリティに帰着する政策ではなさそうです。

もう一つ。彼が「楽市楽座」を採用した真の目的は、「自由競争による経済発展」ではなく、「自由競争」にすることによって得をする商人と癒着していたことにあったと思われます。結局のところ、自分の利益を最大限希求した結果とすれば、恣意的な権力者としての側面の方がむしろ際立つわけで、信長に対するイメージも多少は考え直す必要があるんじゃないか、という気がします。

あとは戯れ言ですが、最後のBBCの映像、流す必要あったんですかねぇ?(笑) 徳川家康が注目されているというのはわかりましたが、あんな考証のひでぇドラマを流す意図がさっぱりわかりませんでした。

2008.01.01

2008年 謹賀新年

あけましておめでとうございます。
無事、新たな年を迎えることができました。本年も宜しくお願い申し上げます。

今年の個人的な目標は既に述べましたが、そういえば重要なことを忘れていました。

懸案の「室町期研究活発化計画」(大仰(笑))です。今年はアクションを起こしたいと思っておりまして、既にそれに向けて動き出しております。
これをきっかけとして、交流を深める場(研究会?)ができることになれば、大成功となるわけですが。詳細はいずれ明らかにしたいと思いますが、頭の片隅にも留めておいていただければ幸いです。

あともう一つ。まだ決定事項ではありませんが、今年の後半は重大な役目を担う可能性が高くなっています。これについては何のことかおおかた予想のつく方もいらっしゃるでしょうけれども(笑)、関係者のみなさまはご協力のほど宜しくお願い申し上げます。

今年の正月は飲んだくれてます(笑)。でも、遅くとも3日には始動しようと思います。来週頭からいきなり授業だし…。

それでは、今年も元気にまいりましょう。

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