都市史ブームの胎動
もう少し歴研大会ネタを引っ張ります(笑)。
今年の大会ではなんとか最低限欲しいものを押さえたのですが(今谷さんの本買うの忘れてたけど…)、そのうち、都市に関する研究書がわりと多くを占めました。
もちろん購入本の選択は私の主観が入っているのですが、そうとはいえ、最近は都市に関する書籍がわりと立て続けに出ている感がします。
(1)仁木宏・松尾信裕編『信長の城下町』(高志書院、2008年)
(2)山村亜希『中世都市の空間構造』(吉川弘文館、2009年)
(3)安野眞幸『楽市論―初期信長の流通政策』(法政大学出版局、2009年)
(4)山田邦和『京都都市史の研究』(吉川弘文館、2009年)
これだけ並ぶと壮観。
(1)は、織豊政権に関係する濃尾や近江、そして大坂といった城下町についての、考古学・地理学的成果も含めた分析。研究の現況がわかりやすく理解できて、なかなか秀逸だと思います。
(2)は、中世歴史地理学の若手のホープの著書。個人的には結構待ち望んでいました(笑)。
(3)は、いわゆる通説的イメージの「楽市楽座」理解に対して批判的に検討されています。実のところ、私も個人的には通説には違和感を少なからず持っていたので、議論のきっかけになるのを期待したい一冊。
(4)は、1万円を切るのが信じられない本(失礼な紹介の仕方ですが…)。売り子をしていた版元の方からも、かなり自信ありげに紹介されました。ご専門は考古学、というか、「京都学」と言うべきでしょうか。前近代京都を知るためには、必携と言ってもいいと思います。こちらのブログでもお馴染みですね。
先に紹介した『中世の都市』も含めて考えると、いよいよ「都市史ブーム」の到来でしょうか。刮目して待ちたいと思います。
最後に私事ですが、大会が終わってもまだドタバタしております。史跡ネタは6月に入ってから再開いたします。
| 信長の城下町 仁木 宏 松尾 信裕 編 高志書院 2009-01 by G-Tools |
![]() | 中世都市の空間構造 山村 亜希 吉川弘文館 2009-02 by G-Tools |
![]() | 楽市論―初期信長の流通政策 (叢書・歴史学研究) 安野 眞幸 法政大学出版局 2009-04 by G-Tools |
![]() | 京都都市史の研究 山田 邦和 吉川弘文館 2009-05 by G-Tools |
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