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2009.12.06

ガクシン=生活保護

おお、そうだったのか。


…まあ、これをあげつらうのは言いがかりかもしれませんが(もっとも、「とりまとめ」で書いていることからすれば、当事者にとっては「言い得て妙」と本気で思っていると考えられますが)、なかなか世知辛い状況になってますねえ。

まあ、ごく短時間で是非を議論するという背景からすれば、そういう言い分が出るのもまったく理解できないわけでもないです。ほかの科研費はあくまで研究経費として支出している一方、学振だけは生活費を支給しているわけで、性格はほかと異なっていますからねえ。それだけみれば、「なぜ国費で生活費まで出しているのか」と訝るのも無理はない話です。

とはいうものの、採用率を考えれば、到底「生活保護」という評価にはならないとは思いますけどねえ。端的にいえば、学振に当たらないポスドクの方が割合としてははるかに多いわけで、ポスドクの生活保護という性格で捉えるならば学振はまったく不十分な制度という評価になるはずです。

こういう評価を受けたのは文科省にも問題があって、「事業仕分け」に際して提出した資料を見るに、DCは採用率を記載していましたが、PDは記載していませんでした。そこが誤解を生んだ原因でしょう(ただ、PDにはたぶんCOE枠も含まれているので、単純に採用率を提示できなかったのかもしれませんが)。

もちろん利害関係者としては、単純に予算を減額するということに対しては承諾しがたいです。とはいえ、どれだけ研究成果を生み出しているかという点での「費用対効果」を検証せよという言い分ももっともという気もします。単にお役所だけではなく、研究者としてもこの辺が課題といえば課題だなあとは思いました。


ただし、とりわけ納得できない意見があります。「過去の政策のつけであるから少しずつ減らしていくしかない」というもの。誰が言ったのかはわかりませんが、これはあんまりでしょう。過去の政策のツケを払うのは政府(=国民全体)であって、ポスドクだけではないはずです(年金や医療に関する議論をみよ)。これだけは撤回していただきたいと思います。
もう一つは、「実社会から逃避して、大学に留まる人をいたずらに増やしてしまう」という意見。これも誰が言ったのかはわかりませんが、「実社会」って何ですか? 大学は「実社会」ではないんですか? もしかして、サラリーマン的な働き方だけが「実社会」って思ってますか? 多様な社会が尊重されるべきという風潮のなか、こんな偏狭な発言がフォーマルな場でまかり通るのには驚きです。


最近話題のネタですが、私はもろに利害関係者なので、話題として取り上げることに逡巡していたのですが、「+酒」で(笑)、とりあえずつらつらと思うがままに。
ともあれ、これからどうなるか注視したいところです。そして、最近はすっかり腰の重くなった学界も、これからどうすべきか考えてゆかねばならないように思いますね…(この辺は、今の私からはあまり踏み込んだことは言えないので(笑)、まあこんなところで)。

★参考資料(メモとして)
文科省の「事業仕分け」意見募集サイト
「事業仕分け」評価コメント
「事業仕分け」に関する署名のお願い by 京都大学文化人類学若手研究者有志

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コメント

ボスドク重視は国策として展開したのに、今更「本人にとっても不幸だから止めるべき」と言われてもねえ・・・

「ゆとり教育見直し」もそうですが、推進者が責任を取ることから始めてほしいですね。

制度が複雑すぎるので簡素化・整理すべき、というのは誠におっしゃる通りですが、そういう制度設計の見取り図を示してから事業費を削減するのが筋じゃないですかね?


http://blog.goo.ne.jp/lazybones9/e/52045c724a89588b22de386699f8cc36

>御座候さん
その発言の意図としては、理系のマスターがDCを取って進学することを想定しているからのようですが(文科省の資料を見た印象)、こういう発言といい、言われてまともな反論ができないお役所といい、残念ですねえ。

もっとも研究者の側も、一般に理解を得るための戦略(おもねるというわけではない)をもっと練るべきなのでしょうけれども…。
その辺、一番努力が必要な人文学が一番疎い(嫌悪している?)という気がしないでもなく。

基本的に理系をモデルに制度設計していますからね。ただ理系だって、素粒子論なんかは金になるような学問じゃないですけど。

「費用対効果では評価できない」では逃げ口上というか言い訳になってしまいますので、あまり言いたくないですが、それにしても・・・志というかビジョンがあるならともかく、「子供手当て」等マニフェスト政策遂行のための帳尻合わせ(全然足りませんが)に減額されるのは、やっぱり納得いきませんね。

「母屋でおかゆをすすっているときに、離れですき焼きを食べている」ではありませんが、こんなところをチマチマ削っても仕方ないと思います。

>御座候さん
あれだけ派手にやっても、出てきた金額が予想外に小さくて、ほかにどさっと削れる所があるんじゃないの?と不審になりますね。

「仕分け」では議論されなかったかもしれませんが、独法は補助金の運営経費を別立てでもらっていて(パッケージかもしれませんが、そのへん勉強不足)、それが似たような補助金を林立させる原因にもなっているようなので、そういう構造に切り込んだ方がいいと思いますけどねえ。
学振も理事長は当然文科省の天下りなわけですが、給料削れよと言いたくもなります(笑)。

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