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2010.01.15

中近世移行期研究の現在

堀新『日本中世の歴史7―天下統一から鎖国へ』(吉川弘文館、2010年)受贈。ありがとうございます。
いただいてから時間が経っているのですが、ドタバタしていて読み終えるのに時間がかかってしまいました。

ほかの通史ものとの違いは、やはり「鎖国」成立までを見通したところでしょうか。従来、シリーズものではどうしても16世紀と17世紀に断絶が生じてしまうのですが、本書では17世紀前半までを見通している点で斬新であろうと思います。
叙述については、時系列で事件をたどる一般的な意味での通史とは多少性格が異なっていて、この時代における社会の特質をいくつかのトピックとして取り上げるスタンスで貫かれているように感じました。

中でも肝になるのが、織豊期の国家構造として以前から主張しておられる「公武結合王権」を軸に国家構造を説明した点になろうかと思います。著者の堀さんはこれまで論文の形でこの概念を提起してこられましたが、著書なり通史なりの形でこの概念を前面に押し出したのは本書がおそらく初めてであろうと思います。なので、この概念をめぐる議論が今後交わされるにあたって、本書は必ず参照されることになるだろうなあという印象です。

この時代は、武家と天皇(あるいは公家)との関係をどう考えるかで長い議論があります。私にはどれが一番整合的かといった評価を下すほどの見識はありませんけれども、百家争鳴とも言える状況が続くなかで、本書がどのような反響を呼ぶかについては興味深いところです。

個人的には、通常は近世史の分野に属する17世紀初頭の研究史について、不勉強のまま来たので勉強になりました。

4642064079天下統一から鎖国へ (日本中世の歴史)
堀 新
吉川弘文館 2010-01

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