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2010.02.22

建設ラッシュという社会的ムード

西島太郎『京極忠高の出雲国・松江』(松江市ふるさと文庫8、松江市教育委員会、2010年)受贈。ありがとうございます。

寛永11年(1634)から同14年までのわずか3年の間でしたが、出雲松江藩主となった京極忠高の治世について平易に描いています。
藩主だった期間は短いものの、この間に領内の治水工事で高い功績を果たしたことを中心として、初期の藩政の様子が解説されていて勉強になりました。

初期の幕藩体制については、もちろん構造論的な部分では長い研究の蓄積があるわけですけれども、こと具体的に各藩の状況がどれほど明らかになっているかというと、まだまだなのかもしれません。今は中世史・近世史の狭間で研究の「エアポケット」になっている感すらしますが、その打開の可能性を探りたいところです。…といったことを、読んでいながらつらつらと考えておりました。


これは既に周知の事実でしょうけれども、17世紀初頭はどこもかしこもわりと大規模な土木工事が行われています。もちろん築城が最たるものなのですが、松江藩のほかにも、河川の流路まで変えてしまう大規模なものまで各地で治水工事を結構やっていたりします。

もちろん「関ヶ原」後に訪れた「平和」のもたらした流れということもできるかもしれませんが、かといっていきなり権力者や民衆が裕福になったわけでもないので、その景気をいわゆる経済成長のような側面では説明できないでしょう。(実際、借金まみれの大名家はこの時期すでに結構あるわけで。)

それでもなお、このようないわば「建設ラッシュ」(「戦後復興」というと語弊があるかもしれませんが、まあそんなイメージが近いのかも)がなぜ起きたのか。当時の社会のムードについてもっと考える必要があるんだろうなあ、と思ったりしました。いや、もうそういう研究はあるかもしれませんけど(笑)。

私がこういう研究に手出しできるとは思えませんが、別の側面から当時の社会を考える上で思惟のヒントになればと、とりとめもなくメモをしておきます。


なお、本書は松江市教育委員会文化財課で注文できるとのことです。詳しくはこちらをどうぞ。

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