記事検索

  • Googleによる全文検索

    ウェブ全体から検索
    サイト内検索
無料ブログはココログ

Tools

« 雪国で出張ゼミ | トップページ | 建設ラッシュという社会的ムード »

2010.02.21

滝山城跡

Takiyamajo_24Takiyamajo_54未踏だった近郊の中世城郭遺跡のうち、「最後の大物」として前々から目を付けていた滝山城跡に行ってきました。

武蔵守護山内上杉氏の被官で、守護代でもあった大石定重が永正18年(1521)に築いたと言われています。
大石氏について出自ははっきりしないことが多いのですが、源義仲の末裔を称しており、南北朝期に関東へ移って上杉氏の被官になったと伝えられています。一説には、南北朝期に勃発した平一揆が鎮圧された後、その所領を大石氏が受け継いで勢力を拡大したとも言われています。

大石氏は多摩川上流域を地盤としており、室町期には二宮(現東京都あきる野市[旧秋川市])を本拠としていました。戦国期になると多摩川を挟んで対岸に高月城(現東京都八王子市)を築いて防御拠点とした後、その近くに改めてこの滝山城を築いて移ったとされています。

滝山城の築城は、勢力を急速に拡大する後北条氏に対抗するためだったと考えられていますが、天文15年(1546)のいわゆる「河越夜戦」で上杉方が大敗を喫すると、大石氏は抗しきれず後北条氏に降りました。当主だった大石定久(定重の子)は北条氏康の二男・氏照を養子に迎えて隠遁。これによって大石氏は事実上没落し、代わって北条氏照の居城となりました。

城のハイライトは、永禄12年(1569)の武田氏との攻防ですね。武田晴信(信玄)が今川・北条と手を切って関東へ侵攻した折、この滝山城で激しい攻防戦が繰り広げられました。この時三の丸までは武田方に落ちたものの、二の丸で防ぎきり、武田方は攻城を諦めてそのまま小田原へ進軍していったとされています。

これを機に北条氏照はさらに堅固な城郭を求めたとされ、間もなく八王子城(現東京都八王子市)を築いて移転。滝山城もまた大規模な改修が施されたようですが、後北条氏の滅亡とともに廃城となりました。

Takiyamajo_6Takiyamajo_7三の丸の辺り。ここまでは武田軍が攻略したとのことですが、縄張り全体で見ると外郭に近く、ここからさらにいくつもの曲輪を攻略しないと本丸には辿り着けないです。

Takiyamajo_9三の丸から少し登ると開けた曲輪がありました。「千畳敷」という名前が付けられています。

Takiyamajo_50Takiyamajo_15左写真が二の丸。かなり広大なのですが、なぜか曲輪の内部に段差がありました。防御上の配慮だったのか、はたまたほかに理由があるのか(後世に手が入った、とか?)、その辺はよくわかりませんでした。
右写真は二の丸を巡る堀。右側が二の丸。左側が中心部方面。下から攻め上ってくる場合、ここを抜かないと中心部へ進めない構造になっているようです。構造上、どこから攻め込んでも二の丸に辿り着く構造になっているそうですが、そうであれば、この辺りが激戦地になったのでしょう。

Takiyamajo_16本丸と二の丸の間にある広い空間。「中の丸」と呼ばれています。
実のところここが二の丸じゃないの?という気もしたのですが、そうではないと考えられているようなのでそれに従いたいと思います。
かつてここには国民宿舎が建っていたそうですが、今は撤去されています。

Takiyamajo_21Takiyamajo_38本丸と中の丸の間にある堀と橋。その先に本丸の枡形(虎口)が見えます。

Takiyamajo_26Takiyamajo_27いよいよ本丸に到着。今は神社が建っています。
とはいえ、見通しはあまり良くなかったように記憶しています。実際の城の機能は、やはり中の丸や二の丸が担っていたのでしょう。ただ、本丸には井戸がありました。今は涸れていましたが。

このほか多数の曲輪があり、さすが全国的にも有数の規模を誇る中世城郭の遺構です。一回ではもったいないというか、見られなかったほかの曲輪をまた見に来たいと思います。
公園として整備もされていて、下草や雑木を定期的に払っているように見えました。冬場ほどではないでしょうけれども、夏場でもそれなりに遺構を視認できるのではないかと思います。ただ、花見の名所となっているようなので、その時期に来るのは避けた方が良さそうですね。

■東京都八王子市

« 雪国で出張ゼミ | トップページ | 建設ラッシュという社会的ムード »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/20022/47627797

この記事へのトラックバック一覧です: 滝山城跡:

« 雪国で出張ゼミ | トップページ | 建設ラッシュという社会的ムード »

2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    

Amazon

最近のトラックバック