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2010.11.16

その乱はどんな乱?

こちらの意見に賛成。

歴史的な事件に年号を冠するのは楽だけど、それだと単にタイトルが時期を示すだけに過ぎず、事件の中身とタイトルとが対応していないのは歴史教育の面でも大きなマイナスだと思います。暗記科目からの脱却を目指すのであれば、暗記を必要とする名称は極力排除してゆくべきでしょう。

だいたい年号がコロコロ変わる南北朝期以前ならともかくも、長く続く年号が多い室町・戦国期は、私にもすぐには事件の内容を思い出せない名称が多い。例えば「天文の乱」なんて、日本列島各地でどれほど同じ名前の事件があるのやら(そもそも天文年間なんて、時代そのものが「乱」と言えなくもない)。少なくとも、35年も続き、最初と最後とで全然時代情況が違う「応永」とか、24年もある「天文」とかいう年号だけを冠するのはやめるべきだと思いますね(20年続く激動の時代「天正」も)。

応永の乱
永享の乱
嘉吉の乱
享徳の乱
応仁・文明の乱
長享の乱
長享・延徳の乱(「長享の乱」とは別)
永正の乱
大永の乱
享禄の乱
天文の乱(少なくとも2つある)

ざっと思いつくものを挙げましたが、これがそれぞれどんな事件か全部わかる人が専門家でもどれほどいるのか。
しかし、改めて眺めてみると壮観ですね…(笑)。「明応の乱」というのもあるらしく、使われてない年号の方が少ないのではないかと。

しかも、たとえば「土岐康行の乱」は名前がタイトルになっているのに、なぜ「明徳の乱」(山名氏清の乱)と「応永の乱」(大内義弘の乱)は年号なのか。こういう統一性のなさも生徒を苦しめる要因ではないだろうか。


教育現場では議論されているのかもしれませんが、こういう名称を作る研究者の側も少しは反省する必要があるように思います。もっとも、私もこれまで無批判に使っていましたので…(笑)、自戒として。

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コメント

明徳の乱に関しては「明徳記」があるからじゃないですかね?
他にも「応永記」「永享記」「嘉吉記」「応仁記」などがあります。


まあ保立さんの御意見にも一理ありますが、
西暦にすれば良いというものでもないでしょう。

私はかつてレジュメの日付に「平成○○年」と書いたら、
とある方から「お前は天皇制を擁護するつもりか!」
とお叱りを賜ったことがありますが、
じゃあキリスト教徒じゃない私が西暦を用いる積極的意図はあるのだろうか、と疑問に思ったものです。

 私の場合では、嘉吉の乱が関係しますが、似たようなのに「嘉吉の変」というのがあります。後者は、後南朝が神璽を強奪した事件ですね。ところが紛らわしくなったのか、経緯は省略しますが、「禁闕の変」と呼ばれるようになりました。一つの年号に一つの大事件があればよいのですが、「応永の乱」や「応永の外寇」も紛らわしいですよね。何か良いネーミングがあればよいのですが。御座候さんがおっしゃるように、西暦にしてもあまり意味が変わらないような気がします(同じ年代に大事件があると紛らわしい)。しかし、自分で勝手にネーミングをしても通じにくいし、その点で教科書というのは、大きな影響力を持つのでしょう。私は、人名や地名を組み合わせたほうが、判りやすいような気がしています。例えば、「赤松満祐の乱」とか「神璽強奪事件」とか。

 どうでもいいことですが、私の友人はレジュメに自分の名前をローマ字で記す人がいて、「君は外国人になったのか」といわれた人がいました。

>御座候さん
たぶん近世から呼ばれていたのがそのまま続いているものが多いんでしょうね。
治承・寿永の乱はさておき、もちろん西暦に呼び替えるだけでは意味がないので、可能な限りどんな事件かが少しでもわかるような名前にした方がいい、というイメージですね。
そもそも、大学入試も含めて、事件の名前だけを問うような試験問題が横行することこそが問題ではあるのですが。

>渡邊さん
私も人名や地名を絡めて紛らわしさを少しでも緩和する方がいいかなあと思います。
もちろん例えば嘉吉の乱を「赤松満祐の乱」(または「足利義教暗殺事件」とか?)と言い換えても、その中身はしっかり学ぶ必要がありますし、その過程で記憶(暗記)する必要がなくなるわけではないのですが、教える側もその割合を小さくする努力はすべきではないかと思いますね。どんな分野であれ、大学に入れば憶え方より調べ方の方が重要になるわけですし、社会でもおそらくそうでしょう。

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