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2011.05.12

【受贈】『中華幻想』

橋本雄『中華幻想―唐物と外交の室町時代史』(勉誠出版、2011年)受贈。ありがとうございます。

「中華幻想」という書名は耳慣れない言葉ですが、中華思想の世界観下にあった当時の日本において、事実として存在する中国王朝の中華には憧れを感じつつも、一方で例えば朝鮮を下に見るような、自らを中華と見る意識も強固でありながら、両者のギャップを含み込んだ国際意識(コスモロジー)を差しているもの、とのことです。

すなわち室町期日本における為政者を中心とした「対外観」とはどんなものかについて迫った論著ということだと思います(誤解していなければ)。そこでは、「対外観とは、対外関係のなかでつくられるものであると同時に、逆に対外関係を規定していく側面が強い](p.7)という指摘にあるように、如上のような国際意識が実態とはいえない「幻想」ではあっても、それが当時の外交に際する意志決定に作用したことを無視できない、という問題関心で貫かれているものと理解しました。

足利義満・義持の対外観、渡唐天神伝説の流行、唐物趣味、永楽銭の問題など、様々な視点の論考が収載されています。当然ながら、私に最も関わるのは永楽銭に関する話で、永楽銭にまつわる伝説の問題から論を立ち上げられており、ユニークで勉強になりました。また、私がかつて書いた「日本国王」との関係についても、おおむねご賛同いただけたようで、心強く思っております。

既発表論文をモチーフにはしていますが、一貫した論旨にすべくかなり書き直しがされているように見受けました。読み応えのある一冊だと思います。

4585220135中華幻想―唐物と外交の室町時代史
橋本 雄
勉誠出版 2011-04

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