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2011.06.17

【受贈】『消された秀吉の真実』

山本博文・堀新・曽根勇二編『消された秀吉の真実―徳川史観を越えて』(柏書房、2011年)を堀さんより受贈。ありがとうございます。

内容は副題にある通り、豊臣秀吉政権期の権力構造について、後世に形成されたバイアスをなるべく排除すべく、原文書の分析に立ち返って検討しようというスタンスの元に編まれた論文集です。
そのスタイルは山本博文『天下人の一級史料―秀吉文書の真実』(柏書房、2009年)を継承するもので、本書は続編といった位置づけでしょうか。執筆者が中心となっている「豊臣秀吉関係文書研究会」の活動が母胎となっているそうです。

具体的な内容は多彩ですが、例えば刀狩りや人掃令、五大老・五奉行をめぐる問題など、テーマは豊臣政権期の中心的な論点にわたっており、豊臣政権に関する研究の到達点が示されていると言えるでしょう。

個人的に興味を持ったのは、年号のある原文書であっても、その書かれた年号を鵜呑みにせずにその信憑性を検証する必要があるという指摘でした。ただしこの点に関して一方では、先行研究では年号の書き誤りが指摘されているものの、実際には記された通りの年号で正しいと主張する論考も収められています。とりわけ戦国期の文書は無年号が多くて研究者を悩ませるのですが、はたまた年号があっても一筋縄ではいかないないものだとも思ったりしました。自戒したいところです。

読みやすさを意識してか、文体はですます調になっています。もちろんこの辺は好みの分かれるところでしょう。ただし、ですます調に慣れていない私のあくまで個人的な感想としては、あえてそうする意義はあるかなあというのが率直なところでした。

476013994X消された秀吉の真実―徳川史観を越えて
山本 博文・堀 新・曽根 勇二編
柏書房 2011-05

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