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2011.10.14

【受贈】『織田信長』

桐野作人『織田信長―戦国最強の軍事カリスマ』(新人物往来社、2011年)受贈。ありがとうございます。
『歴史読本』で長らく連載されていた記事をベースに、大幅に加筆をして刊行されたものです。

本書のテーマは副題にある通り、織田信長を「軍事カリスマ」と位置づけて叙述されているところにあると理解しました。他の並み居る戦国大名を押しのけて信長が覇権を築き上げたのは、何よりもまず戦争における強さにあったということです。
もっとも単に信長を神格化しようとするのではなく、一方でその限界があったことにも留意されています。すなわち初期の信長はその規模の小ささによって個人的な力量が大きく左右したと見られるものの、領国と戦線が拡大した後期においては、信長個人の軍事的力量よりも、組織的な要素が重要となるシステマティックな戦争へと変貌した、という見通しを立てています。

本書は一言で言えば信長の一代記・伝記という位置づけになろうかと思いますが、意外とまとまった形での信長の伝記というのは少ないので、偉そうな物言いで恐縮ですが、その点貴重な成果なのではないかと思います。そして幅広く関連史料を博捜されており、文献リスト単体でも大変参考になります。

伝記と呼ばれる人物史は、どちらかというと今の歴史学では消極的な評価を与えられがちで、特に戦争の具体的経緯が中心の叙述はほとんど注目されません。しかし、当時の時代状況を勘案すれば無視するわけにはいかない論点でもあり、その意味では歴史学の持つ構造的な弱点を埋めた貴重な一冊ではないかと思います。

4404040733織田信長
桐野 作人
新人物往来社 2011-09-24

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