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2012.04.30

【受贈】『織豊政権と東国社会』

竹井英文『織豊政権と東国社会―「惣無事令」を越えて』(吉川弘文館、2012年)受贈。ありがとうございます。直接の後輩が出した初めての著書ということになるのかな。学界においても、飛ぶ鳥を落とす勢いの若手として知名度も高まってきました(おそらく私よりは(笑))。

それもこれも、研究内容がセンセーショナルな点に尽きます。極めて明快で、これまで戦国・織豊期研究をリードしてきた藤木久志氏による「惣無事令」論を正面から批判した内容であることです。むろんこれまでも藤木説批判はありましたし、最近では別の研究者によっても同じ問題関心からの研究も多いわけですが、本書は「惣無事令」の主な舞台であった関東の政治情勢を精緻に分析した研究としてとりわけ注目を集めていると評価できるでしょう。

これは周知の事実ですが、戦国期の文書は無年号のものが多く、比較的著名な歴史的事件そのものについても、実際には根拠となる文書の年代比定をめぐって頻繁に議論が繰り返されており、時には通説が否定されることもあります。「惣無事令」の問題については、大元の根拠として位置づけられた文書の年代比定を再検討した結果、通説とは異なる年のものであったという考察によって議論が交わされるようになりました。もちろん依然として通説を支持する研究者もおりますし、本書の出版によって論争の終結を意味するわけではありませんが、現状の到達点を知るため、あるいは今後の議論のゆくえを思い描くためにも、重要な成果として位置づけられることでしょう。

ともあれ、内容についてはしかるべき方による書評が出ると思いますのでそれを待ちたいと思いますが、今後は前々から「課題」となっている(笑)西国の分析にも積極的に乗り出していってもらいたいなと勝手に期待しておきます。
また、こちらはサイドビジネスで、城郭研究が本業ではないかと時々からかったりしているのですが(笑)、今度はそちらで著書がまとめられることでしょう。なお、著者のブログは城巡りの参考になりますので、そちらもご覧下さい。

4642029087織豊政権と東国社会: 「惣無事令」論を越えて
竹井 英文
吉川弘文館 2012-04-16

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