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2017.01.16

【受贈】『わかる・身につく歴史学の学び方』

大学の歴史教育を考える会編『わかる身につく歴史学の学び方』(大月書店、2016年)を、執筆者のKさんとMさんの連名で受贈。ありがとうございます。

歴史学とはどういう学問か、どうやって歴史学を学ぶのか、という点は、研究者個々は経験で身に付いているものの、私を含めて多くの人は体系的に学んだ経験は意外に多くはないと思います。それゆえ、いざ教える側に立ってみると、ほとんど「口伝」で教えるほかに手段がなくて、しばしばもどかしい思いをすることもあるでしょう。

本書は、その「口伝」をかなりの部分で可視化したテキストという印象で、教える側としても、教わる側としても、実に有用なテキストになるのではないかと感じました。

特に印象的なのは、前半でガンジーには様々な評価がある例を挙げていますが、それを研究書や論文からではなく、複数の高校教科書の記述から導き出している点です。大学の授業で高校の教科書を用いることにはそれなりに批判的な意見もあるようなのですが、学生にしてみれば、はじめて大学で歴史学を触れようとした時に、いきなり専門書では面食らうこともあろうかと思います。そこで導入を教科書の記述の比較に求めていることは、そのような配慮があってのことだと(勝手に)解釈しました。比較検討するという、学問の基礎を学べる題材となっている点で、興味深い叙述でした。

もっとも、単なる導入書というのみならず、後半を中心に専門的な文献探索方法なども紹介されており、歴史学を専攻する学生にとっても手引きとして有用なのではないかと思います。
専攻しない学生にとっても、本書を読めば、大学で歴史学を学ぶとどのように自分の役に立つのかという点を理解してもらえそうだと感じました。

私は現在は歴史学の入門的な授業を担当していないのですが、今後そのような機会があれば、是非ともテキストに選びたい書籍の一冊になると思います。

4272412361わかる・身につく歴史学の学び方 (大学生の学びをつくる)
大学の歴史教育を考える会編
大月書店 2016-11

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