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2017年12月

2017.12.24

【受贈】『戦国おもてなし時代』

金子拓『戦国おもてなし時代―信長・秀吉の接待術』(淡交社、2017年)受贈。ありがとうございます。

連載をベースに一冊にされたそうで、いわば短編集といった趣ですが、いずれも読みやすくかつ興味深い内容で、勉強になりました。

タイトルにあるように、織田信長・豊臣秀吉周辺における接待の様子を復元するとともに、接待をめぐる人間模様を活写した内容となっています。信長の時代になると接待の在り方が大きく変わる様子が具体的に指摘されており、一層興味深いところでした。近年では信長を特別視することに対して批判的な研究が多く発表されていますが、この指摘はそれに一石を投じるもののように思えました。

参照されている史料は主に当時の茶人たちが遺した記録類や、イエズス会宣教師たちの日本観察の記録などが中心となっていますが、私はいずれも不案内な史料で、非常に勉強になりました。私もできればこれらの記録をきちんと読んでみたいと思ったものの、そこまでの時間がもう遺されているか…といった感も(まだ早い?)。

紹介されているエピソードはいずれも興味深いものですが、特に気になった点もいくつかったので、私なりに検討してみたいと思います。文章は平易でありながら、大いなる刺戟を得られる一冊です。

4473042022戦国おもてなし時代 信長・秀吉の接待術
金子 拓
淡交社 2017-10-04

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2017.12.18

【受贈】『近世の開幕と貨幣統合』

高木久史『近世の開幕と貨幣統合―三貨制度への道程』(思文閣出版、2017年)受贈。ありがとうございます。

専門書としては、前著を発刊されて以後の研究を中心にまとめられていて、主に西日本における16~17世紀にかけての貨幣流通の実態の分析が詳細になされています。当該研究は(私を含めて)集中的に取り組まれてきたものの、まだまだ事実関係で明らかでない点が多いわけですが、本書は新しい事実を次々と明らかにしており、研究段階をさらに進めた成果になっていま
す。
このほか、近世において発達する札≒紙幣の登場についても検討が深められており、副題にある「三貨制度の道程」のみならず、紙幣が発達する経緯についても押さえられている点が特筆されるでしょうか。

新しい事実発掘については、特に17世紀前半はまだまだ遅れている感がするわけですが、その中で、佐賀藩の貨幣鋳造の事実を取り上げられている点は興味津々でした。個人的には、「やはり九州ではほかにもあったか」といった感がします。東日本でも銭の独自鋳造の形跡はあるものの(永楽銭の枝銭出土の事実など)、やはり西日本、特に九州での鋳造が顕著だったとみられることが、佐賀の事例でもより明確化したような気がします。

自分の専門に最も近い内容であり、このほか興味深い論点はたくさんありますが、おそらくそれについて言及する機会が後にありそうなので、ここではこれくらいにしておきます。一般向けではないですが、日本の中近世移行期貨幣史研究の最新成果を余すところなく織り込まれた内容になっているので、多くの人にチャレンジしてもらえるといいなと思います。

4784219021近世の開幕と貨幣統合
高木 久史
思文閣出版 2017-08-10

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