記事検索



  • ウェブ全体から検索
    サイト内検索
無料ブログはココログ

Tools

« 2019年3月 | トップページ | 2019年5月 »

2019年4月

2019.04.26

「みらい翻訳」を使ってみた

オンラインの翻訳サービスである「みらい翻訳」を試しに使ってみました。

私がかつて発表した原稿を翻訳にかけてみたところ、次の通りでした。

「戦国期の関東において永楽銭が特別な価値を与えられるようになったと見られる点(本稿ではこれを精銭化と呼ぶ)については、古くから認識されていた。従来は後北条氏の銭貨流通政策によって創出されたものと捉えられ、その背景に、太平洋海運による伊勢商人の深い関与も想定されている。」(拙稿「16世紀後半関東の「永楽」と永楽銭」より)

"It has long been recognized that Eiraku-sen coins were given special value in the Kanto region during the Sengoku period (This is called Seisenka in this article.). Traditionally, it was considered to have been created by the Gohojo clan's policies on currency exchange, and it is also assumed that Ise shonin (merchants in Ise) were deeply involved in the Pacific Ocean Shipping.”

これはすごい。私の英語力では、特殊用語を除けばほとんど書き直せる所がない。
文章を英語で書くことは必要なくなる時代が、もうすぐそこまで来ている気がしました。コミュニケーションのために英語を学ぶことはこれからももちろん必要なのですが。

2019.04.23

【受贈】『図説室町幕府』

丸山裕之『図説室町幕府』(戎光祥出版、2018年)受贈。ありがとうございます。

難しいことをわかりやすく書くことは難しい。特に専門家のレベルで議論となるような概念用語を一般向けにわかりやすく説明することは、かなりの労力を必要とします。そういう意味で、本書のように専門的な議論をわかりやすく解説した本は、非常に貴重なものといえるでしょう。

幕府の機構やそれぞれの部局の役割などが平明に解説されており、室町幕府の構造を初めて勉強しようと思う時には、入門書として最適ではないかと思います。内容も近年の研究成果を参照しており、また、参考文献も充実していて、大学で室町幕府について勉強しようと思う学生にとっては、まず参照すべきガイドブックとなるのではないかと思います。
ただ、無い物ねだりをするならば、15世紀までは内容が充実しているものの、16世紀に関する記述はかなり少なくなっているところでしょうか。室町幕府の最盛期を対象とするならば致し方ないところですが、戦国期の室町幕府を勉強しようと思うならば、参考文献を頼りに重ねて文献を探索することが求められます。
専門家としても、ちょっとした調べ物として有用なので、備えておくとよいのではないかと思いました。

 

図説 室町幕府
図説 室町幕府
posted with amazlet at 19.04.23
丸山裕之
戎光祥出版
売り上げランキング: 157,517

2019.04.20

【受贈】『中世荘園村落の環境歴史学』

海老澤衷編『中世荘園村落の環境歴史学―東大寺領美濃国大井荘の研究』(吉川弘文館、2018年)受贈。ありがとうございます。

美濃国大井荘は奈良時代に東大寺が造営された時点からの東大寺領荘園として著名で、その経営は紆余曲折を経ながらも室町時代まで続いた稀有な荘園でした。加えて関連史料も多く遺されており、古代から中世にかけての荘園の推移をみる上で好個の対象としてこれまで多くの研究で取り上げられてきました。ただ、荘園制の議論は近年大きく進展してきたものの、新たな見解に応じた大井荘の再検討はまだ途上であったことから、本書ではその課題への取り組みが一つのテーマとなっています。

しかし、文書の分析に止まるものではなく、「環境歴史学」とあるように、科研調査を通じた現地調査や、近年進化してきたGISなどによる歴史地理における分析技術の活用を通じて、古代から中世にかけての荘域の復元を試みています。

その過程では現地における聞き取り調査や、実見による用水の復元など、分析手法も実に多岐にわたっており、荘園研究の現在を知る上で重要な一冊ではないかと思います。近年では大規模な現地調査に基づく中世史研究は様々な事情がありあまり行われなくなってきましたが、現地を歩くことの重要性を改めて認識させられました。

私がその方面でどこまで貢献できるかはわかりませんが、今後何らかの調査に貢献できる日が来ることを待ちたいと思います。

 

中世荘園村落の環境歴史学: 東大寺領美濃国大井荘の研究

吉川弘文館
売り上げランキング: 1,690,887

2019.04.04

【受贈】『古代・中世の地域社会』

大山喬平・三枝暁子編『古代・中世の地域社会―「ムラの戸籍簿」の可能性』(思文閣出版、2018年)を、三枝さんと執筆者のKさんの連名で受贈。ありがとうございます。

これまで数年にわたって、「ムラの戸籍簿」のタイトルで古代から中世にかけて地域社会で作成され継承されてきた史料の網羅的蒐集と分析が行われてきましたが、本書は現時点での集大成となるべきものといえるでしょうか。

本書が注目しているのは「村」や「郷」などの文言が史料上に登場する時期に関する検討で、登場する時期における各地の動向や、時代の変遷による「村」などの内実の変化を追っています。各論考は網羅的な史料蒐集と基礎的な分析で貫かれており、今後の地域社会研究の指針になる一冊という位置づけることができるでしょうか。

個人的には、播磨国宍粟郡の事例を分析した三枝さんの論考に興味を抱きました。というのも、学術的な理由ではなく、父親の出身地だからです(笑)。私のルーツとは関係ありませんが、当地の風景を思い出しながら拝読しました。

 

古代・中世の地域社会―「ムラの戸籍簿」の可能性―

思文閣出版 (2018-09-20)
売り上げランキング: 1,082,069

« 2019年3月 | トップページ | 2019年5月 »