« 【受贈】『中世武士畠山重忠』 | トップページ

2019.08.16

【受贈】『長篠合戦の史料学』

金子拓編『長篠合戦の史料学―いくさの記憶』(勉誠出版、2018年)受贈。ありがとうございます。これまでもいくつか成果をいただいておりますが、これも長篠合戦にまつわる合同研究に基づく成果の一つです。何度も言うのも恥ずかしいのですが、私はその末席に加えていただきながら、何も貢献できませんでした…。ただ、この調査に参加した際の記憶が、本書を通じて蘇ってきました。

 

さて、本書は、長篠合戦の経緯に深く切り込むというよりは、合戦後に様々な形で語り継がれてきた長篠合戦の「記憶」について、その過程を現代に至るまで実証的に分析する内容を主眼としています。文献では軍記物などがその主要な分析対象となり、各所に伝わる合戦図屏風といった絵画資料の分析も本書の重要な要素となっています(各屏風については、冒頭にカラー写真が収められています)。
以上の分析は非常に緻密であり、今後長篠合戦にまつわる記録・言説を勉強しようと思うならば、真っ先に本書が参照されることになるでしょう。

 

編者の金子さんが記す通り、本書のもとになった合同研究は、最終的には『大日本史料』の長篠合戦の巻(合戦だけで一冊になるそう)の編纂が目標になっているわけですが、『大日本史料』での史資料の編纂の前に、すでにそれらを用いた網羅的な研究が完成しつつあるように感じます。

 

長篠合戦の史料学―いくさの記憶

勉誠出版
売り上げランキング: 725,284

« 【受贈】『中世武士畠山重忠』 | トップページ

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 【受贈】『中世武士畠山重忠』 | トップページ