『広辞苑』(岩波書店)の新版が発売され、やはり辞典としては圧倒的な人気を見せているようで。
ちなみに私は旧版を含めて、持ってません。
ダラダラとテレビを見ていると、ある番組で広辞苑が取り上げられ、論文で広辞苑を参考文献として挙げるのはタブーとなっている、というような趣旨の話がありました。
この意識、私も持っています。というか、学部時代に授業でそういうことを言われたような記憶があって、それ以来、広辞苑を引くことは滅多にありません。語句を調べる時は、ご同業にはお馴染みの、『日本国語大辞典』(小学館)がやはり主流ですね(置き場がないので私は持っていませんが…。それゆえ少々厄介)。
でもよくよく考えると、なぜ広辞苑はタブー視されているのでしょう…?
もっとも、広辞苑だけを問題視しているわけではなく、一般的な国語辞典を引いて済ませることが問題ということのようです(例えばこちらやこちら参照)。確かに一般的な国語辞典に頼るのではなく、専門分野に特化した辞典(日本史の場合はやはり『国史大辞典』(吉川弘文館)でしょうか)を優先すべきだというのはよくわかります。→もっとも『国史大辞典』も、研究の進展によって修正すべき項目は少なくないですが。
まして最近では、大学でのレポートあたりでもやはりウィキペディアを参照している学生が多いらしい。ま、日常でのちょこっとした調べ物や、当たりを付けるという点でウィキペディアなり広辞苑なりを引くことは全然問題ないですが、研究に触れるというレベルにおいてそこで終えてしまうのは、やはり探求心が足りない、という判断を下されてしまうものなのでしょう。
結論としては、記載されている内容が果たして正確かどうか綿密に検証すべし、ということですね(特にウィキペディア)。広辞苑の記述をすべて疑えとまでは言いませんが、丸呑みもするな、と(こちらのブログは興味深い)。
ともかくも、やはり大学でのレポート以上の段階になると、特にその専門に関わるような用語については、国語辞典を引くだけで済ませるのは問題ということのようです。とはいえ実際にこの辺りの線引きを当の学生はできているかというと…、どうなんでしょうかね。そもそも学生は「にっこく」すら知らないしなぁ(実体験済)。
しかも、時々専門的な本でも広辞苑を参照してるような本もあるし…。専門家がそういうことをやっちゃうのは、さすがに問題じゃないですかねぇ。安易に流されないよう気をつけたいものです。
…でも、携帯で広辞苑が引けるサービスがあるそうですが、便利そうでちょっと惹かれました(笑)。現地調査とかで、ちょこっと漢和辞典とか国語辞典が見たいなぁって思うこともありますもんで。電子辞書を持ってないためですが、そう考えると私も段々時代に取り残されつつあるなぁ。